Ianさん ショパン「華麗なる大円舞曲」
左手の「ずん・チャッ・チャッ」という伴奏の響きを気にするあまり、「弱く弾かなきゃ」と手加減してしまい、音がかすれて少し自信なさそうに鍵盤に触れていらっしゃいました。また、右手の華やかなメロディや高音への躍動的な跳躍では、鍵盤の上から叩くように弾こうと力が入ってしまい、視線の置き場にも困惑されている様子でした。
「上から叩くのではなく、あらかじめ鍵盤に指をそっと触れさせておいて、そこから鍵盤をキュッと掴むように弾いてみてください」「左手は一度位置に入ったら、もうずっと見つめなくても大丈夫ですよ」とお伝えしました。鍵盤に触れた状態からフワッと跳ね返すコツを掴むと、体からスッと無駄な力が抜け、芯のある華麗でクリアな音が部屋いっぱいに響き渡りました。「あ、触ったところから出すんですね!」と納得された表情がとても印象的でした。
脱力が自然に身についてきたIanさんだからこそ、次はフォルテッシモの豊かな響きと繊細な表現の幅を楽しんでいきましょう。ショパンの情熱が指先から溢れ出す瞬間を、次回も楽しみにしています。
ヒューイ君 「おやさい」「時計のうた」など
「お野菜食べましょう!」と元気いっぱいに歌ってくれるヒューイ君。突然「お腹が急降下した曲だよ!」と自作のメロディを弾いて見せてくれたり、鍵盤をパチンと叩いてみたりと、楽しくてあちこちに気持ちが飛んでしまう場面がありました。テンポがどんどん速くなったり、椅子の上でそわそわして集中が途切れそうになっていました。
「よし、じゃあ今日は指の家族にお手紙を書こう!お父さん指、お母さん指、お兄さん指…」「一番ちいさな赤ちゃん指(小指)、頑張れ!」と声をかけました。すると目を輝かせて「赤ちゃん頑張れ!」と叫びながら、小さな小指をコントロールして丁寧に鍵盤を押さえてくれました。「あ、できた!」と大きな満足感にあふれたニッコリ笑顔が見られました。
自由で豊かな想像力、本当に素晴らしいです!指の家族みんなで力を合わせるコツがしっかり掴めましたね。また楽しいアイデアがいっぱいの音を聴かせてね。
ケリーちゃん 「不思議なポケット」
「不思議なポケット」に出てくる、左手の4の指(薬指)で4回続けて同じ音を叩く「ドドドミソ」のフレーズ。途中で3回弾いたところで止まってしまったり、焦って指が力んで指が思うように動かずにしょぼんとしてしまう場面がありました。
隣でそっと手元を指さしながら、「1、2、3、4だよ。ゆっくりポケットにトントンしようね」と声を出してテンポを合わせました。「1、2、3、4!」というカウントに合わせて、落ち着いて小さな指で4回分しっかり鍵盤を叩けた瞬間、「あ、できた!」とパッと顔が華やぎました。
あきらめずに何度もチャレンジして、4回の連打を見事に大成功させたね!その根気強さとまっすぐな集中力、とってもかっこよかったよ。
リーフちゃん ガボット、オルガンピアノ
曲をスラスラ弾こうと焦るあまり、テンポがどんどん速くなって指がもつれ、途中で間違えて少し困った表情を見せることがありました。
「速く弾かなくて大丈夫。ゆっくり弾くからこそ、次にいく指の準備ができるんだよ」とゆったりしたテンポを促しました。落ち着いたテンポで弾いてみると、音と音が一つひとつ美しくつながり、「あ、止まらない!」と弾ききったあとにパッと笑顔が広がりました。
焦らず丁寧に音を紡ぐ心地よさを実感できたね!その落ち着いた音色はとっても素敵です。これからも自分のペースで楽しく弾いていこうね。
モリーちゃん ブルクミュラー「貴婦人の乗馬」、チャイコフスキー「くるみ割り人形」より行進曲
メロディの途中で手首が固くなり、指をくぐらせたり飛び越えたりする場所で「あれ?白い鍵盤だっけ?」と手が止まってしまうことがありました。さらにレッスン中、「実は友達と本を書いているんだけど、執筆担当で学校も忙しくて時間がなくて…」と日々の忙しさに少し困り顔を見せる場面もありました。
教室のハンモック椅子でリラックスした空気のまま、「最後の音は歌舞伎みたいに、フワッと上にあげてごらん!」と体全体を使った表現を伝えると、手首の硬さがすーっと取れて軽やかなリズムへと変化。「あ、スムーズにいけた!」とうれしそうな声が上がりました。そして本の話には「大きな紙じゃなくて、小さなメモ帳をバッグにつけておいて、思いついた時にサッと書けばいいんだよ」と提案すると、「それならできるかも!」と表情がぱっと明るくなりました。
楽しむ気持ちがそのまま音の表情になっていて最高でした!ピアノも物語づくりも、モリーちゃんの豊かな世界観があふれていて応援するのがいつも楽しみです。次回もワクワクしながら待っているね。
ジョエイ君 結束バンド「星座になれたら」
曲の難所に差し掛かり、タイ(音を伸ばす記号)や和音の変わるタイミングで指がスムーズに届かず、「これ本当に両手で間に合うのかな…」と少し不安そうな表情で手元を見つめていました。
「よし、スマホで先生の手元を目の高さから撮影してごらん」「お家でこの動画を見ながら、まずは右手のメロディを完璧にしよう」と提案。「1と2と3と…」と声に合わせて音を伸ばすタイミングを確認すると、タイの後の入りがピッタリ噛み合いました。「あ、これなら家でも練習できる!」と目を見開いて納得してくれました。
動画を活用して自分の課題にしっかり向き合う姿勢、すごく頼もしいです!手元の動きもどんどんスムーズになってきていますよ。かっこいい「星座になれたら」の完成に向けて、次回も一緒にがんばろうね。
fuさん ドビュッシー「月の光」
ドビュッシー独特の繊細な響きとペダリング。音が重なる部分で隣の鍵盤に指が軽く触れて雑音が混ざってしまったり、和音が切り替わる瞬間に焦って手元がバタバタし、音が硬くなって少し自信なさそうに鍵盤を押さえてしまうお悩みがありました。
「次の和音へ移る前に、指の形と音の響きを頭の中で先回りしてイメージしてみましょう」「鍵盤の下からゆっくり水が湧き上がってくるように、急がずに味わって」と静かに語りかけました。力みがほどけ、静寂の中に美しく澄んだピアニッシモが広がり、「あ、月明かりの音になった…」と実感されるようなうっとりした空間が生まれました。
「月の光」が持つ神秘的で柔らかな情景が、fuさんの指先から見事に紡ぎ出されて胸が熱くなりました。焦らず、この深みのある音色をじっくり育てていきましょう。
ハートちゃん 佐藤眞作曲「大地讃頌」(中学校合唱祭本番4日前)
本番まであと4日!クラスの合唱伴奏という重責に、「失敗できない」という強い緊張感が漂っていました。フォルテッシモで腕全体に力が入り、ピアノを強く叩きつけるような音になってしまったり、ソロの場面や和音が素早く変わる箇所で「やばい、間に合わない!」と強引に指を動かそうとして音が絡まり、焦った様子を見せていました。
「全部の音をフルパワーで叩かなくて大丈夫だよ。和音が変わる『一番最初の音』に気持ちを込めて出したら、途中でフッと力を抜いてごらん。その方が聴いている人には逆に豊かな響きとして伝わるんだよ」「みんなの歌を温かく包む大地になろう」と声をかけました。アドバイス通りに抜くところと狙うところを意識すると、音が硬くならずに堂々とした立体的な伴奏へと一変。「あ、弾きやすいし、音がちゃんと聞こえる!」と安心した表情を見せてくれました。
クラスのみんなを力強く、そして温かく支える最高の伴奏者です。あと4日、緊張も味方につけて、ホールいっぱいにハートちゃんの素敵な「大地讃頌」を響かせてきてくださいね!
tk君 「サンタルチア」など
右手は滑らかなレガート、左手は軽いスタッカートという左右異なる弾き分けに苦戦していました。さらに、頭の中の記憶だけでスラスラ弾こうとするあまり、途中で「あれ?どこ弾いてるんだっけ…僕はいったい誰?」と楽譜の場所を見失い、目が迷子になってパタリと手が止まり、少ししょぼんとしてしまう壁がありました。
「右手はつなげたまま、左手だけピョンピョン切ってみようね」「記憶から探そうとしないで、ゆっくり自分の目で楽譜を追いかけながら弾いてごらん。早く弾かなくていいんだよ」とお伝えしました。楽譜を目で追いながらゆったり弾くと、頭の中のパズルがスッと噛み合い、左右の別々の動きも見事に決まりました。「あ!目で見ながら弾くと迷子にならない!」とスッキリした表情になりました。
楽譜をじっくり見て弾く落ち着きがついて、音が本当に整理されましたね。左右の弾き分けも大成功!次回からスタート時間が30分早くなるけれど、また元気に来てね!
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