本日は昼間は暑いくらいの陽気でしたが朝晩は冷えてきましたね。窓を開けて寝るのは気をつけましょう。
今日もピアノ教室のドアをくぐる生徒さんたちの表情や、鍵盤から溢れる音色の変化にたくさんのドラマがありました。それぞれの歩みに寄り添いながら迎えた、本日のレッスン風景をお届けします。
【リアナちゃん】
小さな手でピアノの前に座ったリアナちゃん。『ゾウさんのお散歩』や『あひるの父さん』を元気に歌いながら弾いたあと、お話と歌の『こねこのみみちゃん』や「ド」と「レ」の音を覚える時間に入りました。
鍵盤の上に並ぶたくさんの黒いお屋根を前にしたとき、リアナちゃんの手がピタッと止まりました。「どっちの手で弾くのかな?」「どの鍵盤がドの音だろう?」と、小さな首を傾げながらじっと鍵盤を見つめる時間が流れます。
そこで、「2つの黒いお屋根のところを探してみようね」と声をかけ、一緒に目じるしのシールを鍵盤に貼ってみました。そして『チューリップ』のフレーズに合わせて「4・4・3・3・2・1で、お空に手をふんわりあげるよ」と手を挙げる動作を見せると、リアナちゃんの瞳がキラリと輝きました。
「ド・レ・ド」と小さな指で確かめるように押さえたあと、フレーズの終わりで小さな手をふわっとお空へ咲かせるように広げてくれました。その瞬間、柔らかく澄んだ音がポーンとお部屋の中に響き渡りました。後半の五線譜のワークでも、赤と黄色のクレヨンを握り締め、真っ直ぐな線と可愛い丸を上手に描いて誇らしげな表情を見せてくれました。
自分の手で音の場所を見つけ出し、身体全体で音楽を表現しようとする姿がとても愛らしかったです。新しく覚えた「ド」と「レ」の音、お家でも楽しく弾いてみてくださいね。次回も元気いっぱいの音色に会えるのを楽しみにしています。
【アーヴィンちゃん】
テキストが進み、新しい曲『おやまのがくたい』にチャレンジしたアーヴィンちゃん。右手のメロディはスムーズに流れていきますが、左手で「シ」から「ソ」へと移るフレーズにくると、指先にすっと力が入り、音が「シッ……ソッ」と途切れてしまいました。楽譜の音符を追う眼差しは真剣そのもので、鍵盤の上で指が固まってしまうような緊張感が伝わってきました。
「音と音の間にすき間を作らないで、前の音から次の音へそっとバトンを渡すみたいに指を動かしてみようか」と声をかけ、ゆったりとしたテンポで一緒に指を添えてみました。
すると、強張っていた指先からすーっと力が抜け、音と音が滑らかにつながった「シーソー」という温かい響きが生まれました。途切れていた音がしなやかなメロディへと変わった瞬間、アーヴィンちゃんの肩の力が抜け、ほっと緩んだような穏やかな表情が浮かびました。『ドレミファミ』と山の形を弾く練習でも、自分で「1回目、2回目、3回目……上げる!」とカウントを意識しながら見事に弾ききることができました。
真摯に音符と向き合う集中力と、助言をすっと音に変えられる柔軟性が本当に素晴らしいです。音と音が優しく繋がったときのあの響き、とても綺麗でしたよ。次回もその調子で、豊かな音の山を奏でていきましょう。
【ローレンちゃん】
小学1年生のローレンちゃんは、とっても意欲的でエネルギーに溢れています。『ロンドン橋』や『お正月』など、練習してきた曲を次々と披露してくれました。
ただ、気持ちが先行してテンポが速くなると、同じ音を叩くところで「ポツッ、ポツッ」と音が切れてしまったり、音符を慌てて読み飛ばしそうになったりする場面が見られました。鍵盤を叩くリズムが少し走り気味になり、手元も忙しそうに動いていました。
「同じ音を続けて弾くときも、前の音の響きを優しく抱っこしたまま、次の音を押してみようか」と伝え、『お正月』の楽譜にある「はごいた」の絵を見ながら昔の遊びについて少しおしゃべりをし、気持ちを落ち着かせる間を作りました。
深呼吸をして再び鍵盤に向かうと、指先のタッチがとても丁寧になりました。ポツポツと切れていた『ロンドン橋』の音が、まるで歌っているかのようにしっとりと繋がり始めました。続いて弾いた『七夕さま』でも、音と音のすき間がなくなった透き通るような音色が広がり、ローレンちゃん自身も自分の奏でる音にじっと耳を澄ませていました。
前向きにどんどんチャレンジする情熱と、自分の音を丁寧に聴き取る耳の良さを兼ね備えていますね。滑らかに繋がった『七夕さま』の音色は本当に魅力的でした。次回もローレンちゃんの笑顔と素敵な音楽に会えるのを楽しみにしています。
【イーサンくん】
本日は病み上がりとの事で、オンラインでレッスンです。当教室では体調に合わせてオンラインでのレッスンもできるので、遠慮なくお知らせください。まずはピアノひけるよジュニア3のテキストの約半分を総ざらいです。毎回すべての曲を弾くのには本当に脱帽します。ちょっと調子に乗りすぎちゃって、ドソなのかシソなのか間違えてしまう時があり、つまづく事がありました。でも、そこは持ち前の気にしない精神で数回やり直してクリアするとガンガン進んでいきます。その後残った時間で、ジュニア2をこれまた全曲挑戦。オンラインではレイテンシー(通信による時間の遅れ)のため難しい連弾に挑戦!これは先生側が向こうから聴こえてくる音の遅れを気にせずに弾き、弾き終わった後に、ピッタリ弾けたか聞きます。そして、弾けたということであれば、何秒くらい遅れて聴こえたかをレイテンシーの根拠にして次弾くときも遅れていなかったを判断していく作戦です。これで、ジュニア2のほぼ全曲を弾ききりました。これにも脱帽です。普段先生と毎回生のレッスンでやっているからこそできるのかもしれませんね。イーサン君のガッツには本当に頭が下がります。
【オフィーリアちゃん】
名曲、ベートーヴェンの『エリーゼのために』に取り組んでいるオフィーリアちゃん。冒頭の有名な旋律「ミ・レ♯・ミ・レ♯……」の繊細な連打や、展開部の複雑なアルペジオ、フラット記号が交錯する箇所に入ると、指使いや音の数に気を取られ、指先が固くなってしまう様子が見受けられました。
「ミとレ♯の回数はこれで合っているかな」「使っていない指が跳ね上がってしまう」と、楽譜の細部と葛藤しながら、慎重に鍵盤を押さえていました。
「余分な力を抜いて、使っていない指を遠くに飛ばさず、親指から次の音へ滑らかに橋を架けるように動かしてみて」とアドバイスし、ターン(装飾音)の弾き方や小節内での臨時記号のルールを解きほぐしていきました。
手首の力を抜いて鍵盤に指をなじませると、跳ね上がっていた指先が吸い付くように安定し、あの切なく美しい旋律が、濁りのない流麗なラインとなってピアノからあふれ出しました。ご自身でも「あ、指がスムーズに動く」と実感されたように、音色が一気に生き生きと歌い始めました。
難度の高いクラシック曲に対して妥協せず、指使いや楽譜の指示ひとつひとつに誠実に向き合う姿勢にいつも感銘を受けています。余計な力が抜けたことで、オフィーリアちゃんの持つ情熱的で美しい表現力がより一層際立ちました。次回、さらに深みを増していく『エリーゼのために』を聴かせていただくのが今から楽しみです。
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